滋賀県が開発した酒米の新品種「湖響(こきょう)」の祈願祭と栽培技術研修会が6月22日、近江八幡市で開かれた。主催はJAグリーン近江酒米部会。
祈願祭は沙沙貴神社(近江八幡市安土町常楽寺)で行い、生産者や酒造関係者、行政関係者らが参加し、豊作と安全な栽培を祈願した。研修会は西部普及指導課(安土町大中)で行った。
研修会では、滋賀県農政水産部みらいの農業振興課の柴田隆豊さんが「滋賀県酒米新品種『湖響』の推進 生産振興について」をテーマに講演。柴田さんによると、「湖響」は酒米「吟吹雪」と「吟おうみ」を交配して育成した新品種で、高温条件下でも収量や品質の安定が期待できるという。県では2030年度までに栽培面積100ヘクタールを目標に普及を進めている。
滋賀県観光政策局の甲平茉莉さんは販売プロモーションについて説明。県内26蔵が参画し、新品種を使った地酒の販売促進やデビューイベントを予定していることを紹介した。
東近江農業農村振興事務所の新谷浩樹さんは栽培実証の状況を報告。施肥方法や移植時期の違いによる生育状況を比較しながら、来年度以降の栽培要領策定に向けたデータ収集を進めていることを説明した。
研修の後、出席者は「湖響」を栽培している試験ほ場を見学。移植時期や施肥量の違いによる生育状況を確認しながら、栽培管理のポイントについて説明を受けた。
JAグリーン近江農業協同組合の今村和哉さんは「現在は13戸の農家が約10ヘクタールで湖響を栽培している。従来品種より収量が期待でき、高温耐性にも優れているため、生産者の期待は大きい。生産だけでなく、酒造会社での醸造や販売まで含めて広げていきたい」と話す。