
一棟貸しのゲストハウス「旅宿ありときりぎりす」(近江八幡市出町)がオープンして、2月11日で3カ月がたった。
築40年、床面積50平方メートルの木造平屋建ての家屋を、ベッドルームと和室、浴室、キッチン付きの一棟貸しのゲストハウスにリフォーム。浴室は坪庭を望む半露天風呂で、浴槽は信楽焼陶器製。「ここにいるときはキリギリスのようにのんびり過ごしてほしい」という思いを込め、「旅宿ありときりぎりす」と名付け、寝室の壁にはキリギリスの演奏を聞きながらくつろぐアリの姿を描いた。
ゲストハウスを運営するのは建築デザイン事務所「十人十家(じゅうにんといえ)」(土田町)。2024年3月に「旅宿うさぎとかめ」を、11月11日に2棟目となる「旅宿ありときりぎりす」をオープンした。社長の田中涼さんは「小さな事務所でモデルハウスを持つのは難しいが、宿泊施設として運用すれば、モデルハウスとしても使うことができる」と話す。宿泊利用時以外は、モデルハウスとして見学も可能。
建築デザイン事務所「十人十家」は、築100年のヴォーリズ建築「パーミリー邸」を改装した建物にあり、カフェ・バーも併設している。田中さんは「建築家になったが、学生時代から飲食に興味があった。独立を考えた時、パーミリー邸を解体せずに使う人を探していると聞き、事務所兼カフェとして使うことにした」と振り返る。「旅宿うさぎとかめ」にはパーミリー邸の扉を移築し、ウイリアム・メレル・ヴォーリズ関連の書物を展示している。
田中さんは「2棟とも、宿泊客の7割ほどは観光客。ヴォーリズ建築や八幡掘、ラ・コリーナなどの市内を観光する人が多い」と話す。