
イオン近江八幡ショッピングセンター専門店街内の生花店「florist Marika(フローリストマリカ)」(近江八幡市鷹飼町)が10月15日、閉店する。
物価高による仕入れ価格の高騰や、営業時間を21時までとする中での人手不足、店主の中西満利亜さんの体調不良などが重なり、閉店を決めた。
中西さんが花と関わり始めたのは20歳の頃。長期入院中に家族や友人から贈られた花に励まされた経験をきっかけに生花店で勤務を始め、その店が閉店するタイミングで経営を引き継ぎ、独立した。2016(平成28年)7月に現在のショッピングセンター内に移転して営業を続けてきた。
同店では生花のほか、プリザーブドフラワーやドライフラワー、アーティフィシャルフラワー、ハーバリウム、観葉植物などを販売。店内ではフラワーレッスンやフラワーカラーセラピースクール、プロを目指す人向けのフローリストコースを開講し、中西さんとスタッフが講師を務めてきた。
「ここ4、5年は成人式や卒業式で花を贈る若い人が増え、多忙を極めた。母の日にカーネーションを買い求める小学生や、仏花を購入する年配者、プロポーズの花束や結婚式のブーケなど、人生の節目に立ち会えたことは大きな喜び。幅広い世代に支えてもらえたことに感謝している」と中西さん。
2026年6月には同町で建設予定のビル1階に、新店舗「Salon de Florist Marika(サロンドフローリストマリカ)」を開く予定。教室を中心に据え、生花は予約制のオーダーメードで提供するという。
現店舗の営業時間は11時~20時。