広岡浅子とヴォーリズ夫妻の歩みを紹介する展示「広岡浅子とヴォーリズ・一柳満喜子展」が現在、ヴォーリズ学園ハイド記念館(近江八幡市市井町)で開かれている。
現在、ハイド記念館で開催中の「広岡浅子とヴォーリズ・一柳満喜子展」
ヴォーリズ学園(近江兄弟社中学・高校)創立者で建築家としても知られているヴォーリズ来日120周年と加島屋創業400年に合わせて大同生命が企画した。大同生命によると、浅子は大阪の豪商・加島屋に嫁ぎ、倒産危機にあった家業再建に奔走した実業家。炭鉱経営の立て直しや銀行・生命保険事業に携わり、大同生命の創業にも関わった。広岡家に身を寄せていた満喜子は、大同生命本社ビルの設計を請け負ったヴォーリズの通訳を務めたことから交流が始まり、ヴォーリズと結婚した。
展示では、大同生命が制作した解説パネルや写真、設計図資料、映像などを通して、両者の関わりやゆかりの建築を紹介。ヴォーリズが設計した広岡家邸宅や大同生命本社と各支社の建築の図面・写真も公開する。浅子が社会事業に力を注いだ背景や、夫妻が広岡家と交流を深めた経緯についても紹介している。
同記念館長の辻友子さんは「今は取り壊された大同生命本社ビルの映像も見ることができる。来日120周年の今年、ヴォーリズ夫妻と広岡浅子の関係を地域の人に知ってもらえることには意義がある」と話す。
開催時間は10時~16時(最終入場は15時30分)。月曜休催。同記念館の入館料は大人500円(高校生以下は無料)。12月14日まで。