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近江八幡で安土城発掘調査歴史セミナー 85年の調査を振り返り

歴史セミナー2023年開催時の様子(写真提供=安土城・城郭調査係)

歴史セミナー2023年開催時の様子(写真提供=安土城・城郭調査係)

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 安土城の発掘調査についてのセミナー「特別史跡安土城跡 調査整備の過去・現在・未来」が5月17日、G-NETしが 滋賀県立男女共同参画センター(近江八幡市鷹飼町)で開かれる。

2月に開催された特別史跡安土城跡発掘調査成果報告会の様子(写真提供=安土城・城郭調査係)

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 安土城は1576年に築城が始まり、1579年に完成したが、3年後の本能寺の変で天主と本丸は焼失し、1585年に廃城となった。その後、八幡山城の築城時に安土城の建物や城下町を移築したことから、「幻の城」といわれている。滋賀県は2019年から「幻の安土城」復元プロジェクトを始め、2021年から安土城についての歴史セミナーを開催している。

 安土城跡の発掘調査は1940(昭和15)年・1914年の調査から始まり、1960(昭和35)年~1975(昭和50)年、1989(平成元)年~2008(平成20)年に発掘調査と環境整備を行い、現在も2023年から20年計画で調査をしている。

 セミナーでは、平成の大調査で実際に調査を担当した滋賀県文化財保護課の岩橋隆浩さんが85年間の調査と整備について報告する。歴史学者で静岡大学名誉教授の小野田哲男さんは研究者の立場からこれまでの安土城の調査についての見解と今後の調査に何を期待するかを話す。岩橋さんと小野田さんが参加し安土城跡のこれからについて話し合うパネルディスカッションも行う。

 文化財保護課の松下浩さんは「安土城の復元プロジェクトは、実像を解明して目に見える形に復元することが目標だが、正確な復元のための資料が不足している。今までの調査成果に基づく情報を伝え、課題や展望を明らかにすることで今後の調査研究への理解を得るためにセミナーを開いている。リピーターも多く、毎年受講する人もいる」と話す。

 2026年は安土城築城開始から450年目の節目の年となる。松下さんは「築城450年に向けて盛り上げていきたい」と意気込む。

 開催時間は14時~16時30分。参加無料。事前申込制。申し込み締め切りは5月15日。

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